緊急時の深夜対応も安心、建設業特有の勤怠管理を正確に記録
茨城県を拠点に土木工事を手がける高橋建設工業株式会社は、安全管理優良受注者表彰をはじめ、数々の表彰実績を持つ事業者です。同社では、2024年の建設業法改正を見据え、3年前からiTimeを導入し、勤怠管理のデジタル化を推進してきました。ゲリラ豪雨対応などの緊急時における深夜業務や、現場代理人の時間外労働管理など、建設業特有の課題を抱えていましたが、iTimeの導入により、従来半日以上かかっていた集計作業がほぼゼロになるなど、大きな改善を実現しています。今回は、代表取締役の高橋順子様に、iTimeの導入効果についてお話を伺いました。
用途:勤怠管理、時間外労働の管理、有給休暇管理
課題:タイムカードからの手作業による集計、緊急時の深夜業務管理、複雑な割増賃金計算の手間
効果:半日以上かかっていた集計作業がほぼゼロに、従業員の労働時間に対する意識向上、天候変化への柔軟な対応が可能に
【今回お話を伺った方】
・代表取締役:高橋順子様
事業内容と高橋様の役割について教えてください
高橋様:当社は土木工事が事業の100%を占めており、その99%以上が公共事業です。国土交通省、農林水産省、茨城県、水戸市から発注される土木工事を受注しています。主に河川工事、農水省のパイプライン工事、県の河川護岸工事、水戸市の公共下水道工事などを手がけています。
私は代表取締役として経営全般を担当していますが、一級土木施工管も持っており、工事の進捗確認や社内パトロール、協力会社の確認、中間検査などで定期的に現場に足を運んでいます。
iTimes導入のきっかけは何ですか
高橋様:2024年4月からの建設業法改正を見据えて、早めの対応を考えていました。ただ、法改正への対応だけでなく、現場代理人の時間外労働管理が大きな課題でした。特に完成図書の作成時期は時間外労働が増える傾向にあり、その管理に苦心していました。茨城県土木部の方からiTimeをご紹介いただき、3年前から導入を開始しました。
導入前にはどのような課題を抱えていらっしゃいましたか
高橋様:以前は昔ながらのタイムカードを使用していましたが、建設業特有の複雑な勤務体系に対応することが困難でした。例えば、10進法での残業計算や、直行直帰の管理、緊急時の深夜業務の管理など、様々な勤務パターンに対応する必要がありました。また、有給休暇の管理をはじめ、天候に左右される業種の為、雨で休日になった日の振替休日、振替出勤日の管理が課題となっていました。
iTime導入後、どのような変化がありましたか
高橋様:まず、勤怠管理の効率化が図れました。当社特有の10進法、60進法に対応した残業計算式を組み込んでいただき、複雑な計算も自動化することができました。
また、月2回の会議でデータを効果的に活用できるようになりました。月の半ばの代理人会議では時間外労働を可視化し、月末の全体工程会議では翌月から翌々月の工程で誰がどの現場に配置されるかを共有しています。1年単位の変形労働時間制を採用している関係で、月42時間を超えて80時間までの残業が年6回まで可能ですが、そのような管理も容易になりました。
さらに、建設業特有の課題であるゲリラ豪雨などへの緊急対応時の勤務管理も改善されました。日をまたぐ作業や深夜の割増計算なども、システムで正確に管理できるようになっています。
普段の業務での使い方について教えてください
高橋様:本社ではICカードでの打刻を基本としていますが、直行直帰を推奨している現場ではスマートフォンでの打刻を活用しています。また、雨水排水業務などの特殊な業務内容も備考欄で管理できるようにカスタマイズしていただきました。
社労士事務所への給与計算データの受け渡しもスムーズになり、以前はタイムカードからの集計に半日から1日以上かかっていた作業が大幅に削減されました。
また、使用方法もタイムカードからICカードでの打刻に変わっただけなのでとても簡単で社員の皆さんも抵抗なくスムーズに移行できたことと、スマートフォンで打刻している社員は常に時間外労働を把握することもできるようになりました。
iTimeをどの様な人におすすめしたいですか
高橋様:
同業の建設業者の方々、特にまだ出勤簿を使用している会社にお勧めしたいですね。建設業界特有の複雑な勤務体系にも柔軟に対応でき、カスタマイズも可能です。また、開発元が地元の企業であることも安心感があります。何か困ったときにすぐに対応していただけるのが非常に心強いです。
費用対効果も高く、ランニングコストも抑えられていますので、建設業の働き方改革を進める上で、非常に有効なツールだと感じています。
最後に、今後iTimeを使ってやりたいことを教えてください
高橋様:現在の機能で十分満足していますが、建設業界のデジタル化は今後さらに進んでいくと考えています。新しい課題が出てきた際にも、これまでのように柔軟に対応していただけることを期待しています。
― インタビューへのご協力、ありがとうございました。引き続き、iTime・株式会社アプリシエイトをよろしくお願いいたします。
社名:高橋建設工業株式会社 事業内容:土木工事業(公共事業99%以上)・河川工事・農水省のパイプライン工事・海洋工事 県の河川護岸工事 など 設立:1969年4月23日 従業員数:25名(2024年度) 本社所在地:〒311-4145 茨城県水戸市双葉台5丁目811-2 URL:https://takahashikensetsukogyo.com/ |