年次有給休暇管理簿の作り方|記載項目と保存期間、よくある間違い

「年次有給休暇管理簿を作ってはいるが、これで足りているのか分からない」——管理簿は様式が自由な分、何を・どこまで記録すればいいのか迷いやすい書類です。

本記事では、管理簿に最低限必要な項目と保存期間、作成・運用でよくある間違いを解説します。

年次有給休暇管理簿とは

労働基準法に基づき、年次有給休暇を取得した労働者について記録・保存することが義務づけられている書類です。

対象は年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者で、パート・アルバイトも含まれます。

「年5日取得義務」の履行状況を示す記録としても使われます。

管理簿に記載する3つの項目

項目内容注意点
時季実際に取得した日付・期間半日取得は0.5日として記載。時間単位年休を取得できる場合は区別して記載
日数取得した有給休暇の日数残日数ではなく取得実績を記録
基準日年次有給休暇を付与した日入社日を起点とするため従業員ごとに異なる

※様式の指定はなく、この3項目が記録できていれば法令上問題ありません。

様式は自由。実務では主に3つの作り方がある

  • 専用の管理簿を新規に作る(Excel等)
  • 労働者名簿・賃金台帳と兼用する
  • 勤怠管理システムで自動的に記録する

専用で作る場合は内容の自由度が高い一方、基準日がバラバラな従業員が多いと更新が負担になりやすく、システムで記録する場合は取得の都度反映されるため記載漏れが起きにくい、という違いがあります。

作成・運用でよくある4つの間違い

  • 対象者の抽出漏れ(パート・アルバイトを対象外と誤認する)
  • 基準日の混同(入社日基準であることを忘れ、全社一律の日付で管理してしまう)
  • 記録の反映が遅れる(取得の都度ではなく月末・年末にまとめて記録する)
  • 保存期間の勘違い(原則5年、現在は経過措置で3年。経過措置がいつまで続くかは明示されていません)

労基署対応で困らないために

管理簿は調査時に提示を求められることがあるため、常にすぐ出せる状態にしておくことが重要です。
「作ってはいるが更新していない」状態は、実質的に未作成と同じ扱いを受けるリスクがあります。

iTimeでできること

取得状況を従業員ごとに記録し、必要な項目をいつでも確認できる状態にしておく仕組みづくりについてご相談いただけます。

まとめ

年次有給休暇管理簿は、様式は自由でも「時季・日数・基準日」の3項目が記録できていることが前提です。
基準日の管理と記録の即時反映ができていないと、調査時に提示できない・取得義務の判定ができない、という事態につながります。

※本記事は一般的な情報提供を目的としています。制度・法令の具体的な適用については、厚生労働省等の最新の公的資料や社会保険労務士等の専門家にご確認ください。

年5日取得義務そのものについては「有給休暇の年5日取得義務|罰則と取得漏れ防止策」で詳しく解説しています。
▶有給休暇の年5日取得義務|罰則と取得漏れ防止策

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